成田空港 LCC専用ターミナル

変化のスピードに適応できない僕。


国際線の花形空港だと思っていた成田空港に、まさかLCC専用ターミナルができるとは。


北米へのフライトに乗る前、少しの空き時間を利用して成田空港LCC専用ターミナルへ歩いてみた。


関空にできたLCC専用ターミナルに行ったことがあるが、ああいうシンプルさなのだろうか。


あえてバスは使わず、案内板で明確に誘導されるがまま、長い通路を進む。

 

 

 


コンクリート打ちっぱなしの成田空港LCC専用ターミナルには倉庫っぽさがあった。


決して悪い表現ではないよ、経済性と機能性、そして機能美だってある。


アジア人が多いのは当たり前、LCCは基本的に4時間以内の短距離フライトが中心だから。


チープな感じはせず、むしろ流行の先を行っているイメージがする成田空港LCC専用ターミナル。

 

 

 


フードコートも、お土産店もお洒落だよ。


一円でも安く旅がしたいはずなのに、逆に成田空港LCC専用ターミナルの造りが魅力的で


知らずとお金を使ってしまいそうな・・・そんな予感さえする。

 

 

 


僕は知らなかった、成田空港LCC専用ターミナルを。


国際線は狭く高い羽田空港に逆流していき、広く安い成田空港との棲み分けが進む。


まさか、成田空港がこんな流れに引きずられるとは思っても見なかった。。。


狭い常識を打ち破る成田空港LCC専用ターミナル、きっと君も驚くことだろう。

 

アメリカビザ パスポート更新

「パスポートを更新したのですが、前のパスポートに残っている有効中のアメリカビザは自動的に失効するんですよね?」


そんなこと考えたこともなかった。

 

お客さんからの電話を受けて即答できなかったわたしが頼るのはもちろん、ケンしかいない。


少々お待ちください、と断ってケンに聞いてみると

 

「パスポートを必ず二冊両方もって入国するように言いましょう、

 

パスポートを更新しても古いパスポートに残ったビザは有効期間中は生きています」との返事だった。

 

お客さんに答えた後でケンに改めて聞いてみると、「よくあることだよ」と彼は言った。

 

 

アメリカビザ写真2.jpg

 


「なにしろアメリカビザは有効期限が長い。他の国のように1年や2年じゃない、3年から5年、ものによっては10年だしね。


普通はパスポートが切れればビザは取り直しになるんだよ。

 

でもアメリカは違うな。両方持ってゆけばいい。なんていうか、合理的だよ」

 


「なるほどねぇ〜。それは合理的でいいわ。他の国にはない制度なのね」

 

 

「唯一、オーストラリアのシールビザだけは同じルールだけど、他はみんな取り直しだね。

 

これはなかなかいい制度だと思うよ」

 

 

そう言ってケンは嬉しそうにしていた。


なんだかんだ言っても、ケンはアメリカビザのことが好きというか、嫌いじゃないんだ。わたしはそう感じたよ。

 

ブランケットLビザ

「じゃぁ、ブランケットLを取るのが一番じゃない!」

僕がアメリカビザの種類を説明しているとtokoは「わたし、分かりました!」という表情をしてそう叫んだ。


「そうだよ、ブランケットLが取れるなら一番いい」

 

何か気にしておかないといけないこととかあるの?

 

EやノーマルLと較べて申請が難しいとかあるとか?」

 

面白いと思った。

 

まだアメリカビザを勉強中の彼女がEやLという言葉を操っている。

 

「唯一、ブランケットLは追加で500ドルも収めない、といけないというルールがあることぐらいかな。

 

お金の問題。あとは申請条件さえ満たしていれば何の支障もない」

 

「条件!その条件を教えてください。知っておかなくちゃ」

 

こんな時尋ねてくる彼女の表情はスポンジみたいに吸収しそうというか、

 

すごく知りたいんだな、という顔をする。だから僕もいくらでも教えたくなるのか。

 


「細かくは沢山規定があるけど、重要なのは、そうだな、

 

最近3年の間に最低1年はその日本の会社で働いた実績がないといけない、ということかな」

 

「1年。普通に考えれば大丈夫ね。どういう場合がダメなの?」

 

そうだよ、その言葉の奥まで気にする気持ちが大切だ。

 

彼女はよくそれを分かっている。

 

「例えば、転職してきたばかりでいきなりアメリカの子会社に派遣させようとしてもダメだ」

 

「あ〜なるほど。でも会社がギャランティーするから良さそうなものだけどねー」

 

「いや、問題はLが企業内転勤という性質を持っているってことさ。

 

一時雇用のHとの違いを考えないといけない。

 

Lは同グループ内での転勤という信頼性で成り立っているから、

 

いきなり入ってきた人間をLでアメリカで働かせるわけにはいかない」

 

「なるほど。"合理的なアメリカビザルール"だもんね」


tokoはこの"合理的な"という言葉をすっかり気に入ってしまったようだ。


教えたのは他でもなくこの僕なのだが。

 

 

アメリカビザ写真1.jpg

 


「ケン、他には難しいことはないの?」

 

「あとはね、そのI−797にリストアップされた会社の中での異動が対象であって、

 

グループ会社といってもリスト外の会社はダメってこと。

 

例えばインハウスのウチの会社は親会社とまったく職種が違うから

 

ブランケットLでのグループ会社として認められることはない。

 

僕がアメリカに行こうとしてもLは取れない」

 

「うん、うん。ノーマルLでもブランケットでもダメね」


「ダメだ。あとは、一度Lの上限、L−1Aの7年、L−1Bの5年に達したら


次にLを申請できるのは日本に帰ってきて1年以上しないとダメ、ということ。


これも覚えておこう」


「えぇと、長くアメリカ駐在していた人が日本に帰任して

 

またすぐにアメリカに行こうとするパターンかな。そんなのあるの?」

 

「まずないけどね。そういうルールも全部がアレだよ、ほら、アレ?」

 

そう振るとtokoは楽しそうな笑顔で言う。

 

「合理的なアメリカビザだから、ね?」


こういう教え方なら覚えてくれるのもすぐだろう。


ルールをルールだけじゃなくて理由立てて教えなければ人の頭の深いところにはいってゆかない。


「質問があります、ケン先生」

 

「気持ち悪いな。toko先生、どうしましたか?」

 

我ながら仲良さそうに教えてる、って会社の周りから思われてるんだろうなぁって思った。

 

「ビザ申請前に1ヶ月とか2ヶ月とかアメリカに出張しちゃったらどうなるの?

 

その1年ってこのルールにはどう適用されるんですか?」

 

「おお、さすがは優秀な生徒。いい質問です。でも答えはやっぱり合理的なアメリカビザの中にある」

 

「ダメなの?まさかカウント外とか?」

 

「そう。海外出張の期間は1年の中にカウントされないよ。

 

そんなつまらない抜け道を作るわけないじゃないか、あの移民法が」

 

tokoはわたしが作ったアメリカブランケットLビザのマニュアルをじっくり読み返し始めた。

 

わたしは次の質問がいつ来るのかと内心楽しみにしながら彼女の横顔をちらちらと窺う。


・・・それにしても。

 

tokoの勉強熱心ぶりは嬉しいものだな。

 

いずれ僕のこのマニアックな知識も誰かに引き継がなくてはならない。

 

一生この就労ビザ担当ばかりをするわけにもゆかないだろう。

 

今まで僕が一人で貯めこんできた知識を経験を

 

この勉強態度ができるtokoに伝えられる、というのはとても幸せなことだ。

 

多くを僕は求めない。人だから短所はあるものだ。

 

そんな細かくはこだわらず、ただ、人に聞く姿勢というものがこんなにも大切なんだな、


ということをtokoというまだ若いこの女性の存在で僕は改めて知らされた。

 

アメリカの就労ビザなんてもの、普段の生活にはまったく接点がないもの。


だけどそれにも興味を出して学ぼうとするtokoのひたむきな姿勢に、僕は惜しまず全てを彼女に残そうと思った。


ほら、またtokoがこっちを向いた。わたしまだ納得していません、

 

という意志の強い表情に、知的好奇心が丸出しだ。

 

教えてあげるよ、ほら、僕のすべてを伝えてあげる。

 

「ケン、これはどうなの?どうしてI−129Sって書類は3部作るの?」


「あぁ、それはね・・・」

 

カーブサイドチェックイン

GMジャパンから出張者が来ていて、ミーティングが終わったすぐその足でNYに向かうと言う。

 

ついでだからデトロイトのメトロ空港まで車で送ってあげることにした。

NYからヨーロッパを回るというそのタフな出張者は

さすがに大きなスーツケースを持ってきていて、転がすだけでも一苦労だとボヤいていた。

 

だからわたしは驚かしてやろうと思った。

それは日本も良いけどわたしの住むアメリカだって利便性の面で結構頑張っている。

 

アレしかないなと思って彼の乗る航空会社を聞くとデルタだと言う。

マクナマラターミナルに車をつけて、車寄せでトランクからスーツケースを出すと

すぐ5mの距離にデルタのチェックインカウンターがある。

 

不思議そうにしているその出張者のスーツケースをそこに渡し、

セルフチェックイン機で一緒に手続きしてあげて、

持ち歩きたくないスーツケースにタグも貼ってもらいその場でチェックイン手続きが終わった。

 

 

 


もうあとはデルタ航空が自動でNYまで運んでくれて、彼がデトロイト空港内でスーツケースを転がすこともない。

車から降りて5mでスーツケースがデルタ航空に渡った。

これが便利なカーブサイドチェックインってヤツなんだ。

 

出張者は驚いた様子だったよ。

ボーディングパスを一枚だけ握り締めて

「僕のスーツケースはもういいの?あとはNYで受け取ればいい?」

って聞いてくるからカーブサイドチェックインのことを説明してあげたら

「便利だ。なんかファーストクラスにでも乗るVIPになった気分だ」と喜んでくれた。

 

他の空港でもこのカーブサイドチェックインができるわけじゃないけど、

元々ノースウェスト航空がハブ空港として使っていて、

デルタとノースウェストが統合した後もデルタ航空+マクナマラターミナルなら

相性はばっちりで、最高のスマートサービスが提供できている。

 

 

どうだ、カーブサイドチェックインは。

こんなことができるのはロンドンやフランクフルトの空港で

国際線ファーストクラスを使うVIPぐらいかと思っていたけど、

デトロイトなら全ての空港利用者がカーブサイドチェックインを使えるんだよ。

 

車止めから5mでチェックイン完了!

旅行はどんどん身近なものに、よりシンプルになってゆく。

カーブサイドチェックインは小さな工夫だよ、でもこんな合理的なサービスが、旅行に絡む面倒を排除してくれるんだ。

 

アメリカ・カナダ間 入国審査特別ルール

わたしは今、デトロイトモーターショーの仕事でデトロイトに海外出張しているのだが、

東京で留守番をしてくれている旅子とはメールで仕事の連絡を取り合うことにしている。

 

夜、メトロ空港のウェスティンホテルの部屋に戻ってPCを空けると、

ほら、今日もやっぱりメールが入っているよ。

 

「ケン、お疲れ様。また分かんないのよ、

カナダへの出張者がさぁ、その人はシカゴからエアカナダでトロントに入ったんだけど、

アメリカの入国カードがまだパスポートに残っているって大騒ぎ。

もうどうしようもないよね?また2日後にシカゴにもう一度戻るんだけど、

その際に状況話してなんとかするしかないよね?これで正解?」

 

 

 

 

さぁ、どうしよう。

先にマクナマラターミナル内のレストランでディナーを取ろうかと思ったけど、やっぱり先に返信をしておくことにしようか。


「旅子、不在中のヘルプ本当にありがとう。

真冬のデトロイトは五大湖からの寒風で強烈に寒いけど、

今日はひどく風が強くて指の感覚がなくなっちゃうほどだったよ。

 

さて、アメリカ・カナダ間の特別ルールってやつがあってね、

アメリカからカナダに行ってまたすぐにアメリカに戻る人は、

最初にパスポートにステイプルされたI-94Wの入国カードはそのままでアメリカを出て、

またアメリカに入ってくるときはそのI-94Wがもう一度使えるんだ。

ちょっとカナダに行ってまた帰ってくるなら二度もアメリカの入国審査を通るのは大変だろう?

 

そこを簡単にさせようとしてこういう特別ルールがあるんだよ。

だからその方のパスポートにI-94Wが残っていて正解ってことになるね。

トロントからシカゴにフライトする時、トロント空港でのアメリカ入国審査でその入国カードをそのまま見せればいいんだ。

あと二日ばかりご迷惑をおかけしますが、不在中よろしくお願いします。ケン」


PCを閉じるとわたしは窓向こうのマクナマラターミナルから飛び立つ飛行機を眺めた。

 


デトロイトからカナダへ、そしてメキシコへ。

カナダだけじゃなくてこのアメリカ特別ルールはメキシコにも適用されている。

陸続きの隣国がないわたしたち日本人にはそうそう理解できないことかもしれないけど、

とても合理的で良いルールだとわたしは感じている。

 

と言っても入国カードルールも少々ややこしいところがあって、

便や空港、そして入国カードを回収している航空会社のスタッフによっては

入国カードをそのままにしたり、あるいは回収してしまう人もいる。

 

表向きにはまた帰ってくる人は回収されないのだが、相手の気分によっては回収されてしまうのだ。

そうしたらまた入国カードを書いてアメリカ入国すればいいだけのこと。

 

どちらでも良いよね。人生の唯一の答えなんか、求めるべくもないのだから。

表を案内すれば裏が来ることがある。裏と案内すれば表に戻るのもよくあること。

表裏いずれも情報提供してしまえば、あとはどうにでもなれ。

 

冬のデトロイト空港は積雪でフライトキャンセルになったり、フライトディレイが起こりがち。

航空会社職員の不意のストライキによるフライトの乱れだってあることじゃないか。

それは避けられることではないから、様々な情報を顧客に渡しつつ、

あとは問題が起きたときに十分フォローできる体制をとっておくのが我々旅行会社の仕事じゃないかな。

 

ノースウェスト航空機が多く離発着するこのデトロイトはメトロ空港でわたしはそんなことを考えていた。

 



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