小説

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小説「那須与一の弓矢」〜屋島での女の扇的、戦場の美

2006/8/5  

「そんな下品なことができるか。戦場にこそ、美が必要だ」 いくら源氏の御大将・義経の命令であろうとも、今の与一には耳に入らない。 この一矢で義経殿の目を覚ましてみせる。その意識に与一は燃えていた。 世の ...

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小説「スローラブで愛して」不倫でしかできない性愛?

2006/7/8  

「生き急いじゃうからね。不倫でしかできないよ。――スローラブ。永遠に終わらない恋をしよう」 最初は慶の言う意味が分からなかった。 不倫の性愛にそんな清らかなものを求めようとする男の幼い神経。 「――ス ...

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小説「女の嫉妬」〜牛車に裸で乗る夫、不倫の証拠?

2005/12/1  

砂利を踏む牛車の音。 すっかり寝静まったこの家にそれが段々近付いてくる。 ――やっと帰ってきた。もう何時? 今夜ぐらいは起きて迎えようかな。 深夜まで仕事をしてきた夫を寝ずに待つ妻の役なんか久しぶりか ...

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小説「カムイの川に月が昇る」〜ウサギの月とカラフトマス

2005/6/4  

――今は昔、みんな消えてしまえばいい。 良人は過去を否定するために旅に出た。 昔のことなんて忘れてしまいたい。なにもかも、記憶から消してしまいたい。 なるべく人のいないところがいい。思い切り車を飛ばし ...

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小説「代理愛人」〜狂気の性愛から恋愛のフルコースへ

2005/4/1  

――掲示板にそう書き込みしたら、たくさん返事が来た。 最初に会ったのは、やりたいだけの男。 「昔付き合っていたさやかってコが忘れられないかな~。 やっぱり失恋を忘れさせてくれるのは、新しい出会いだよ。 ...

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小説「あなたにありがとう」〜美化されていく若い頃の恋愛記憶

2005/2/26  

彼女が僕を残してカナダに旅立った時のことは覚えている。 最後に見たのは空港でコートを抱えている姿だった。 まだ東京では見かけないコートも、向こうではもう必要とされている季節だったのだろう。 どうしてさ ...

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小説「後悔の海に溺れて」〜離島の空港建設計画と生態系破壊

2004/11/29  

島を台風が通過していった夜、 息子と遊びに来ていた友達のせいで家は随分賑やかだった。 さっきまで散々騒いでいたと思ったら、今度は隣の部屋で電気を消して何やら怖い話を始めている。 怖い話といいながら笑い ...

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小説「汗と無力感」〜十代の青年の我武者羅な冒険旅行

2004/9/1  

僕の十代は無力感と汗の匂いのうちに過ぎ去った。 恋でも上手くいっていればまた違ったのだろう。 好きな娘はいたが、僕には恋を叶えるための具体的な知識が全くなく、 何よりもその度胸が欠落していた。 恋はい ...




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