小説

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小説「変身願望の女」〜遠距離恋愛から精一杯の愛情へ

2010/3/10  

遠距離恋愛がこんなに大変だって、私、知らなかった。 彼からの連絡はちゃんと来る。 私の気持ち、彼のことを想う心にも変わりはないけど、やっぱり、一人は寂しい。 寂しいよ、寂しいの。 色付きの葉を冬風に持 ...

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小説「白馬風樹」〜リゾートバイト大学生の未熟で愚かな恋

2009/8/10  

祇園白川を歩いていたら、私はますますダメな男になっていた。 振り返る、また振り返る。 そのぐらいの年齢の女性を見かけると、つい傘の下からでも彼女の面影を探してしまう。 雨なのに、こんなところに今も彼女 ...

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小説「破壊の甘寧」〜天下二分の計を提案した呉の武将

2009/7/19  

甘寧。 その甘く、寧(やすら)かに心を捉える名前。 赤壁や合肥の戦いで抜群の武功を残し、呉の先陣を任すなら甘寧か太史慈か、 と真っ先に挙げられたほどの三国志の勇将。 誰が知っているだろう、その甘寧が、 ...

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小説「太史慈子義」〜三国志呉の武将、当帰の暗号

2008/12/6  

――人は何度でもやり直しできる。だから人生は美しいのだよ。 地面を叩く雨音に目覚めると、私は決まってあの男を思い出した。 一度しかない人生にやり直しを考えるなど、私にとっては悠長過ぎる。 お茶を点てな ...

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小説「奈良アートボックス」〜仏像の恋・バサラと伎芸天

2008/9/20  

これが今の私にできる、とびっきりのアート。 美しいものに美しいものをイメージで重ね合わせていたとき、私は閃いた。 アイディアに生命が吹き込まれた瞬間。 月灯りの東大寺に、ミュージシャンと仏像、山焼きの ...

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小説「知足の人」〜竜安寺つくばい・吾唯足知と怒り

2008/5/4  

“わたしはただ、今自分が満ち足りているのを知っている” 田んぼの端に腰を下ろし、そっとまぶたを閉じてみる。 何もいらない。必要なものはみんな集まってきてくれたじゃないか。 何もいらない。 欲を言えばわ ...

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小説「再生の森に生きて」〜知床の秋アジとヒグマ・ソーセージ

2007/7/29  

――ケンが戻ってきた! そんな嬉しいニュースがケータイに飛び込んできた。 ウトロ動植物保護事務所の瞳さんから 「あのね、実はケンが2ヶ月前から戻ってきているの」とメールが入っていたの。 東京のオフィス ...

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小説「思い出の女」〜高校生の長い黒髪、未完の完の恋で

2006/10/28  

朝、川辺沿いに車を走らせていると蘇った。 目線を上げたら、自転車で橋を渡る一人の少女のシルエット。 朝日を後ろに浴びて、爽やかなその影は小高い橋のたもとから流れるように視界を外れて行った。 何がわたし ...




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