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エネルギーは循環する 太陽エネルギーと放射エネルギーの総量はイコール

投稿日:2010年1月28日 更新日:




エネルギー循環を発見した物理学者はさぞ驚いただろうな。

いいかい、地球にあるエネルギーは循環する。

宇宙から降り注がれた太陽エネルギーが、光合成によって植物を育てると、その植物を食べる小動物が生まれ、

さらには小動物を捕食するより大きい動物が発生することで、生態系を組み重ねていった。

太陽エネルギーは植物や動物を育て上げて、しかも留まることがない。

動物の身体に蓄えられた太陽エネルギーは、死んでは微生物たちに分解され、その微生物の死骸が緑豊かな森へとさらに循環する。

森の植物を食べ、身体中に太陽エネルギーをたっぷり蓄えた動物たちが走り回る。

走ることで太陽エネルギーは失われてゆくが、エネルギーが消滅したというよりは、

運動エネルギーが音エネルギー・熱エネルギーというものに分散されていき、

それらはいずれ地球から宇宙への放射ということで、夜には宇宙へ帰ってゆくじゃないか。

面白いのはその総量のこと。

やってきた太陽エネルギーと、帰ってゆく放射エネルギーの総量はイコールになる。

地球を駆け巡ったと思ったら、エネルギーは留まることなく、その全てが宇宙に帰ってゆくのだ。

それがエネルギーの循環の姿。

とある高僧は言ったよ。自分が失えば他が得る、と。

恵まれた自分が、小さな落し物をするだろう。お金をどこかに寄付するだろう。

それは消えてなくなるものじゃないね。

自分が何かを失えば、失ったその分だけ、どこかの誰かが得ている。

ねぇ、君が知らずと財布を落としたとしよう。

それは本当に不幸なこと?

自分が失っただけの富と幸を、財布を拾った他の誰かが得るのだから、お金も幸も不幸も循環しているんだ。

経済もしかり。

ひとつの企業がつぶれれば、他のどこかの企業がその分だけ利益を得ている。

何かで荒稼ぎしている一流企業の陰には、利益が出なくて消えてゆく弱小企業がある。

それもこれも、循環しているだけなんだよ。

誰かと出逢って、愛を育む。

その幸せな季節が終わったら、また他の誰かと出逢って愛が生まれる。

恋ですら、留まるところを知らずに流れに流れて、循環してゆくもの。

川の水は、いずれ海に注いで蒸発し、雲になっては雨降りを通してまた川を形成してゆく。

ヒンズー教の世界では生命の輪廻転生が唱えられている。

前世の宿命を背負って、現世の僕たちが生きているという。

来世のことまで考えて、僕たちは今を生きようという考え方。

エネルギーの循環を見つけた現代の物理学者はこう思うんじゃないかな。

私が見つけたエネルギー循環の考え方は、昔から引き継がれてきた回り回る人生の考え方と同じなのだ、と。

そう、実際同じなんだよ!

ゼロから生まれたものはなくて、どこかから何かを与えられて今の私がある。

その私もいずれは滅び、他の何かに変わってゆく。

昔の人はよく言ったものだ。

生命は輪廻転生する。

自然の生態系では、生と死が循環しながら共存している。

だから物理学者が見つけた現代のエネルギー循環論は最新のものじゃないよ。

生物や人類以前、はるか四十億年前から営まれてきたものじゃないか。

自然の循環だってほら、地球に生命体が生まれた三十億年以上前から繰り返されてきた。

それと比べれば経済のお話なんて、ついこの間、ここ千年に盛り上がってきたものだね。

昔の人はよくぞ言った。人の命は輪廻転生を繰り返す、って。

でも、それは四十億年の歴史を考えればごく新しい知識だね。

新しい知識を、昔の人が指摘している。

自然のサイクルはそのひとつ古い知識。ひとつ現代に遡った人がそれを見つけた。

エネルギー循環っていう一番古い知識に、人がたどり着いたのはこの現代になってから。

最近の知識を、中世人が見つけ、

太古の知識を、近代人が見つけ、

最古の知識を、現代人が見つけ、

宇宙の知識を、未来人が見つける?

エネルギーも自然も人も、みんな循環する。

何もかもが、昔から今から未来へと、流れ流れてゆく。

それを我々人類が悟るのは新しいものから。

古くて根源的なものはなかなか見つけられない。

循環するものの発見も、今は昔の面白い物語。







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