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オーバーブッキングが起こる航空会社の事情 席数コントロール

投稿日:2010年1月28日 更新日:




わたしも自分で体験したことがある。オーバーブッキング。

何故かビジネスクラスに座れたよ。

あれは成田からパリに飛んだエールフランスだったかな。

「わたしはオーバーブッキングっていい記憶しかないよ。

向こうの間違いとか読み違いもたまにはいいんじゃない?」

でもケンはそうじゃないみたい。

なんかイヤなもの食べたみたいな顔をしてこう言うの。

「それは運が良いオーバーブッキングに当たったからだよ!

僕はノースウエスト航空にやられたよ。

予約がとってあるのにチェックインが遅れたものだから乗せてくれなかった。

上に上がるどころか搭乗拒否で別のフライトに振り替えさ」

「えぇ~。それってヒドくない?チケット買ったのに乗れなかったの?」

「そうだよ、だから僕はオーバーブッキングってキライだよ。

ビジネスクラスやファーストクラスにあがるどころか乗れないこともあるんだからね」

そうか、それも考えなくちゃいけないんだ。

でも予約OKの人を乗せないなんて本当にヒドイ。

許されてはいけないことだよね」

「ケン、航空会社のそういうオーバーブッキングの席数調節している人と話したことはある?

どんなこと考えてやっているのか一度は知っておきたいね」

「直接はないけどね、営業の人たちからたまに聞くよ。

仮に席数が100あったとして、予約自体は前々では110ぐらいOKにして、

直前になるにつれそれがどんどんキャンセルになったりして

上手く100ぐらいに収まるらしい」

「えっ、なんで100席しかないのに110席も予約をOKにするのかって?

それは彼ら航空会社もビジネスだから必死さ。

100席に対して100席しか予約を受けていなかったら、

直前でキャンセルとか出た時に彼ら航空会社が困ってしまう。

直前になって予約が入ってくるとも限らないし、とにかく航空会社としては

その当日の100席をどれだけ100席に近くするのかが仕事だ。

旅行商品はその日その空間を売らないとただの空気となってしまうものが多い。

電化製品や缶ジュースみたいに今日売れなくても明日売れればいい、というものではないんだ。

航空会社もそのビジネスクラスに座ってくれる人がいてこそ金が入ってくるが、

オーバーブッキングせずに予約率が100%を切ってしまったら金は一銭も入ってこない。

だから大違いなんだよ。

それならば統計を取って当日は100%ちょうどに予約者と席数を

コントロールしてゆかないとどうにもならない。

彼らの立場とすればやりたくないかもしれないけど、やらないとメシが食えないんだ」

ケンはいつになく饒舌に語ってくれた。まるで航空会社の回し者みたいに。

「それは分かるけど、旅行者たちに取ったら怖いよね、オーバーブッキングって。

わたしみたいに上に上がっていい思いすればいいけど、

ケンみたいにおろされちゃうのって最悪。どうにかならないの?」

「ムリだよ、このオーバーブッキングのシステム・発生原因はなくならないだろうな。

エコノミーとビジネスでは今度も繰り返されてゆくよ。

でもファーストクラスはないよ。

ファーストではオーバーブッキングはできないからね。

オーバーブッキングしてもその上のクラスはないし、

ファーストに乗るような人たちに他のフライトに乗ってくれなんてお願いできないでしょ。

大問題になるからね」

「あーなるほどねー。ファーストではオーバーブッキングはないんだ」

「そう。あとは当日空港でのチェックインだよね。

僕みたいに出発の1時間前に国際線チェックインクローズギリギリに

来ちゃうと危ないと言われているね。

2時間前とかにチェックインしておくとそういうこともなくて最後の方が降ろされる、と聞く。

いや、もしかしたら最後の人は上に上がるかもしれないから

ある意味おいしいかもしれないし。賭けだよね」

「えー、それって本当に一か八かでしょ。

上にあがるか、逆だったら乗れないってことでしょ?」

「まぁね。あとは事前に座席番号取っておくことが大事。

それと、オーバーブッキングになったら料金を安く買っている人からどかされるとも言われる。

マイレージの上級会員だったら狙われることも少ないと思うよ。

随分前は名前でアジアっぽい人が降ろされたり、

お金を上げるから他のフライトにしてくれと言われたり、みんな交渉ごとだよ」

「聞くねー。500ドルあげるから翌日のフライトはどうだ?とか、

ビジネスにするから他の便でどうだ?とかでしょ」

「そうそう。今はもう旅行者が合意しなければキャリアが

他の便に強制的に振替える、ということはできないと思うけど、

昔は結構強引にされていたんだ。

未来の航空業界でもこのオーバーブッキングは避けられないよ。

その日売れなければただの空気を目的地まで運ぶだけなのだから」

ケンは言った。オーバーブッキングのこと。

わたしも内部事情を少しは分かった気になったよ。







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