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アメリカビザ延長申請は、何故アメリカ国内で申請不可?

投稿日:2010年1月28日 更新日:




「ギリギリのルールだよ、一応表面上の理屈は通っているけど、

モラルというか、フェアというか、サービスの面では明らかに問題がある」

そう言ってケンがあまり歓迎していなかったアメリカ国内でのビザ延長申請のこと、

わたしなりに調べてみた。

アメリカビザ自体の延長申請は現在アメリカ国内ではできないけど、

アメリカ国外の米国大使館・領事館ではできる。

推奨されているのは母国でのビザ申請だけど、

アメリカ国境線沿いの大使館や領事館、例えばカナダやメキシコでも申請は可能なの。

それと、これは以前にケンによく説明してもらったので理解しているんだけど、

アメリカビザのルールでいえば、ビザの有効期限と滞在可能な期限は異なる。

ビザは入国時に有効であればよくて、一端アメリカに入ってしまったら、

I-94(入国カード)に手書きで書かれた日付までが合法的な滞在可能期限で、

アメリカ国内でもI-94の延長申請はできる。

ビザは失効してもアメリカ国外に出ない限り

I-94さえ延長していれば不法滞在にはならない。

だから問題ないみたい。アメリカ国内でビザ延長できなくても、最悪は問題ないよ。

アメリカビザ写真6.jpg

「でもねtoko、よく考えてみようよ」

わたしが覚えた限りのことを口にするとケンは残念そうな表情でこう返してきた。

「それにtokoが今言った通り、理論的にはちゃんと説明がつくね。

昔はアメリカ国内でも延長申請ができたんだけど、まぁ2ヶ月も3ヶ月もかかっていた」

ケンはちらりと視線を落として、

「今後は国外で申請してくれと言われたのはちょうどアメリカビザ制度変更の真っ只中で、

本面接時の指紋スキャニングが導入された2004年だよ。

アメリカ国内ではその設備がないから延長申請はできない、と説明を受けた。

だからといって、I-94さえ延長すればいい、という話にどうして結び付けられるのか、

僕にはどうも納得がゆかないんだ」

と言った。

「アメリカを出たら一週間ぐらいかけてビザ申請をして

新しいビザシールを受け取らないといけない。

それは時間がある人はいいよ。でも忙しいビジネスマンに本国に戻った時に

わざわざ大使館まで出向く時間、一週間もの時間を捻出させるのは酷であると思うよ。

やっぱり、他の方法はあるべきだと思う。

アメリカ国内での延長申請という選択肢も残すのが人道的だと思うんだ。

それはね、自分がアメリカという外国に住んでいる一外国人だ、

という意識がきちんとある人にとっては難なく受け入れられる話かもしれない。

そのくらいの工数がかかっても海外に住むためには当たり前のことだとも言えるけどね」

「ケン、他の国ではどうなの?」

「どこも国内延長はできるよ。

一部の発展途上国では申請に時間がかかり過ぎたり、

賄賂をせびられたり、短いビザしか出してもらえなかったりすることもあるから

日本に帰ってきて申請するところもある。でもそれはごく一部だ。

標準は自国内でできるんだよ。

国内にいる限りはI-94さえ延長しておければいい、という話は

ギリギリの薄氷というか、最低限のラインだね。

税金を払う非移民者、アメリカで生活をしている人に対しては

その扱いは弱すぎると僕は思うんだ。

もっと選択肢があってもいい。もっと厚くカバーする方法があってもいい。

このルールには大反対というわけではないけど、いつ思い返してみても

この国内延長のことは残念なルールだなぁ。やっぱり悲しいことだよ」

そう言って目を逸らすケンの背中はすっかり丸まっていて、

わたしは「改善を求める人の声が集まれば時間の問題でまた変わってゆくよ!」と

励ましてあげたかったけど、どうやら今は声をかけてあげられないみたいに思えた。







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