旅館 当日割引

当日割引によって、温泉旅館はもっと注目されるはず。

どうもこの考えに自信があって、大きな口を叩いてしまう。


日本人は老若男女、温泉好きというのは分かるよね。

年寄りはもちろん、家族づれ、カップル、女同志、男同志、

社員旅行、どんな人たちでもどんな集まりでも、温泉旅館だけは

誰もが目をキラキラさせて向かう場所でしょ。

「私は温泉旅館大っ嫌い!」って言う人を、私はほとんど知らない。

 

今、温泉に風が吹いてきていると私が広言する理由。

それは、温泉旅館にもインターネット予約が普及してきたということだ。

ネットは、数多い情報量の中からいかに目立って、見る人を注目させるかが命だ。

それがネットにおけるブランド力といってもよく、その目だたさせる方法を

追求して莫大な広告費が必要とされている業界は多いんだ。

 

 

 


だが、温泉旅館は、もうすでにその最高のブランドを得ている。

温泉マーク♨という、たった1字で、分かりやすい絵が、

日本人ならほぼ全員が知っている共通のマークがあるじゃないか!


昔は温泉マーク♨が「さかさくらげ」という隠語になり、

連れ込み旅館とか風俗営業施設として認識されたこともあった。

 

現在じゃ、温泉マーク♨は本来の市民権、本来の意味を取り戻したと思う。

誰もが温泉マーク♨を見て「温泉旅館だなぁ」と思うぐらい、

温泉マーク♨というのは定着しているのだから。


そこで昨今の当日割引ブーム。

当日割引っていうのは、インターネットを通じてでしか割引にならないから、

いかにネットと相性がいいかが、当日割引のヒット要素になる。

 

そこで、温泉マーク♨だ。

あの、たった1字1絵で、見る人たちみんなに意味を伝えてしまう、

万能のしるし、トランプで言えばジョーカーに当たるあのマークが、

ネットの世界では黄金の価値を持っている。


「当日割♨1万円」


これだけで良い。

長々と売り言葉を並べるよりも、わずか6文字のこの言葉と絵だけで、言いたいことは伝わる。

その分文字を大きくすれば、ネットユーザーの目に留まりやすく、集客が見込めるじゃないか。


温泉という全日本人に好まれる無敵のカード、当日割引というお得感、

ネットに強い温泉マーク♨というブランド力、これらを組み合わせた

温泉旅館の当日割引が、ヒットしないワケがない。

強気で私が言う「当日割引 温泉旅館」のこと、あなたも同調してくれるかなぁ?

 



ホテル 当日割引

当日割引のホテルや宿を扱っている、旅行会社や旅行代理店を探しているのでしょう?

だったら見ていって、聞いていって。

当日割引に情熱を傾けた旅行会社や旅行代理店があったという物語だから。


その昔、当日割引のホテルを売りまくろうとした旅行会社があった。

この難しさはなかなか伝わらないだろうな。

宿泊業界の商品は、その日に売れ残ってしまったら水の泡となってしまうもの。

他の業界の商品のように、在庫を抱えることができないんだよ。

 

今日は宿泊客が半分しか埋まらなかったら、もう半分は空室になっちゃった。

でも明日は宿泊客で満室だから、今日の空室分を明日に回しちゃおう。

・・・ってことができないのは分かるね?

ホテルや宿のキャパシティは毎日一定で、それを増減させることはできない。

 

 

 


魚市場のマグロも賞味期限が限られていて、油断すると腐ってダメになってしまう。

だけど現代なら冷凍という手段によってマグロの在庫を抱えることができる。

宿泊商品はそうはいかないよ、いくら技術革新が起ころうとも、

今夜宿泊してくれなかったらお金は入ってこないし、不泊分を在庫として明日に回すことができない

 

そんな水モノ商品のホテルや宿の宿泊商品を取り扱うって、とっても難しいこと。

それに挑んだ旅行会社のチャレンジャーがいて、

彼らはインターネット上で当日割引のホテルだけを専門で販売しようとした。

 

結果は上手くいかなくて、あっという間にその事業から撤退したものの、

彼らが切り開いた当日割引の宿泊というジャンルは、旅行会社にインパクトを与えた。

そんな売り方があるのかって、そんな商品で宿泊者へ割引を還元しつつ、

水の泡と消えそうな直前の空室を客で埋めることができるのかって

それは旅行会社の目を覚ますような販売方法だった。


今ではどうだい、楽天トラベルなどの宿泊予約サイトで

当日の宿を予約しようとする際、直前割引料金が設定されていることがある。

当日割引専門で扱う旅行会社の難しさで、それだけの宿泊予約サイトはないけど、

通常の宿泊予約との複合型として、

当日割引の旅行会社や旅行代理店は継続しているじゃないか。


そうだな、この便利な当日割引の旅行会社とか旅行代理店の予約サイトを使わない手はないよ。

 



宿 当日割引

当日割引の宿に儚さを感じて、わたしは涙もろくなっていた。

だって、宿泊業界の商品である宿は、在庫が抱えられなく、明日になれば消えてしまう存在

泡雪のごとく、霧雨のごとく、現実の姿が見えない、もろいものだから。

 

今夜のお客さんがつかなかった宿の部屋は、

主を欠いたまま、音のない夜を過ごさないといけない。

 

宿の経営者としては、販売できなかったことで一銭も収入がなく、稼働率が下がるダメージ。

感傷的なことを言えば、せっかく宿泊客のために飾り揃えた宿が、

そのまま使われずに一夜を過ごさないといけない寂しさ。


いつか、技術の革新があれば、今夜の空き宿が、明日の在庫となりうるのだろうか。

いいえ、こればかりは代用が効かないもの。

 

 

 


そしてわたしは当日割引の宿という新商品に力を注ぐようになっていった。

どうせ暗闇の中で過ごさせてしまう空き部屋を、どうにか明るい人の声で埋められないか。


もちろん儲けのことも考えてだけど、稼働率を上げるためなら、若干の割引なんて厭わない。

宿泊日の直前なら、もう通常ルートで宿泊予約が入るわけもないから、

思い切った当日割引を設定してみる。

 

この当日割引の宿は、思わぬ成果をあげることになった。

正直、ウチの宿では当日割引には50%割引という無謀なサービスをつぎ込んでみた。

それはひとえに、稼働率を上げて賑やかな宿にしたかったからという理由で、

別に当日割引のお客様が利益になっているわけじゃない。


でも、払ってくれる宿泊代は、宿の従業員たちの人件費をペイしてくれたし、何より宿が人で埋まって活気が出た。

すると、宿の口コミサイトではウチの宿が、

賑やかでサービスの良い宿だということで評判になって、当日割引以外の通常宿泊客が増えたんだ。


ありがたいことね、当日割引の宿。

なにかきっかけがあれば、あの稼働率に苦しんで無音が続いた宿が、

宿泊客で埋まり、収支も稼働率も上がる宿になる。

当日割引の宿に力強さを感じて、わたしは涙もろくなっていた。
 



直前割引 旅館

直前予約でウチの旅館に宿泊してきた方への対処に困っている。

世間に周知されている「旅館は直前予約で安くなる!」というイメージは

なかなか根強く、予約希望者へ「当館は、直前予約による割引はございません」

という言い方では、宿泊客の心情を逆なでしてしまうだけだ。


だから、何かしら納得感のあるメリットを提示しながら、

ウチの旅館としてもメリットが出る方法を考えるべく、終日社内会議を開いて、

みんなのアイディアを集めているが、なかなかこれという方法がない。


そんな私が閃いたのは、とある焼肉屋で食事をして会計とした際のことだった。

「次回にこの割引券をお使いくださいませ」と言われて渡されたのは、

次回にこの店で食事をしたら使えるという5百円の割引券だった。

当たり前ながらその場の会計では使えなく、この割引券を使いたかったら

再度来店する必要がある、しかも、その割引チケットの有効期限は2か月以内だった。

 

 

 

 

なるほど、と私は思った。

その割引券がサイフの中に入っている限り、利用客はひょっとしたら

また再びその焼肉店を訪れたくなる気持ちがあるもの。

この経験をウチの旅館に取り入れようと、思い切った割引制度を設計してみた。


あっ、直前予約のお申し込みですね。

ウチの旅館では、直前予約のお客様だけに特別クーポンをお渡しさせていただいております。

次回、ウチの旅館をご利用いただく時に、なんと50%の割引を

させていただく特別クーポンでして、なんと有効期限は無制限となります。

今回は直前予約となりますので特別割引設定はございませんが、

次回ご利用いただくときにこれだけお得になるのは、他にはございませんよ。

将来いつかのお楽しみにしておいてくださいませ。


これがウチの旅館の直前予約に対する割引制度であり、長い目で見れば

ウチの旅館の認知度だとかリピーター率を上げる仕掛けになっている。

損して得取れ、いいえ、この直前予約の旅館では、得して損取れ、

というコンセプトでサービスを展開しているのだよ。

 





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