未来のコンセプトカー

僕が推す未来のコンセプトカーは、視野270℃を確保する車。

 

既存車の常識を覆せ、技術的・コスト的には無理があろうとも

コンセプトカーの武器である発想力の転換を使ってイメージを打ち立てよ。

 

運転していて、いつも気になる斜めの死角、車のフロントピラー。

これを排除するのが未来のコンセプトカーではないよ。

 

衝突時の安全性・耐久性を考えればむしろピラーは太く厚くした方が良い。

透明な素材で頑強なものがあればそれを未来のコンセプトカーで

フロントピラー(Aピラー)、それからセンターピラー(Bピラー)にも使いたい。

 

 

 


若干の感情を持つ車にしましょう。

 

次に考える未来のコンセプトカーは、他の人では発想できないもの。

マナーの悪い運転をしたら、車がちょっと不機嫌になって運転手は居づらさを感じる。

すると人間心理として、その不調和を避けようと自然と丁寧な運転をしようとする。

 

具体的には、スピードを出し過ぎると「えっ?えーっ?」と心配そうな声を出す車。

 

前の車との車間距離が短いとドキドキして落ち着かない車。

無理な割り込みをしようとすると「チッ」と舌打ちする車。

長時間運転していると車の方があくびをしだして休憩を求める。

 

今までの車に感情がなく、運転手の忠実な機能になり下がっているのに不満があった。

僕の未来のコンセプトカーではパートナーとして感情に訴えてくる。

面白いよね、空想の世界で未来のコンセプトカーを創る自由な時。

冗談みたいで真面目な未来のコンセプトカーの話。

 

 

 

 

実用最重視の方針を取る僕が、未来のコンセプトカーに求めるのはシンプル。

 

停車時に横歩きする車。

 

「走る、曲がる、止まる」が車の基本とされてきて永らく経つが、

そこに風穴をあけることができたらどんなに新しいことか。

 

駐車場から車は前後にしか動けないことを不思議に思ったことはない?

縦列駐車をする際、ピタリと横付けした車がカニ歩きをして横にずれればそれで事足りる。

 

未来の車は停車時に横歩きできないか。

コンセプトカーをうたうには地味な機能過ぎてウケない?

今の技術でも可能は可能なのだが、コストがかかり過ぎる?

そういうプロらしい反応はごもっとも。

ハイブリッドだって人工知能だって不可能を可能にして生まれた未来のコンセプトカー。

 

「走る、曲がる、止まる、四方に歩く」

これを未来のコンセプトカーとして僕はうったえよう。

 

ハイブリッド 未来の車

「ハイブリッド技術の先に見ているのは燃料電池自動車をトヨタが独占すること。

トヨタの狙いは 明白じゃないですか」

オートモービル・アナリストの未来氏はそう当たり前のように言い切った。


「あなたなら電気自動車と燃料電池自動車のどっちを選択する?と聞かれましたね?

わたしは燃料電池自動車だと思います。

確かに電気自動車はもう既に技術的には実用間際まで来ていて

今すぐ国が政策として電気自動車にシフトすれば数年先の排気ガスは確実に削減できます。

石油から天然ガスへと依存するエネルギーが変わっていって

次の将来に、そしてそれがきっと永続すると思いますけど

究極的に人類がたどり着くべきは水だけを排出するクリアなエネルギー、水素エネルギー技術なのだから」


女性には珍しいオートモービル・アナリスト、持ち前の明るさで各方面に人脈を持つ才女だと聞く。


「インテルとマイクロソフトがパソコンの世界を独占したでしょう?

トヨタは あれと同じことをやりたいはずよ。

それは石橋を叩いても渡らないトヨタだから、まだ時期尚早と思って本腰を感じさせないけど、

ハイブリッド技術のことでわたしはトヨタの真意を感じ取っていますから」

 

「未来さんから見てハイブリッド車を制するのは 世界のどのメーカーだと思われますか?」

――車雑誌の記者なら 当然知っているはずなのに

 

 

 

 

「トヨタ自動車です、これが間違いならその時はわたしがこの仕事を辞める時ね。

すでに90%のシェアがあるし、ハイブリッド技術をあの日産に提供したことが決定的なキーね。

日産に手の内を明かしても業界の先駆者になり続けられるものを持っているからできることよ。

 

巨額の研究開発費をいくらかでも肩代わりしてもらえることも狙いだろうし、

それに業界全体のレベルアップが インフラ整備にもつながるし、

トヨタにとっては二つの意味でWIN−WINの図式。

 

他社と協力することで得られる 目先のWINと

他社へ協力した後でまた必ず自分に戻ってくる 長い目でのWIN

このふたつを手中にするのが確実とわたしは思っていますから」


「そのことがいつか燃料電池自動車の実現につながってゆくと思われますか?」

 

「ハイブリッドは燃料電池自動車にも応用できる技術。

ハイブリッド・ナンバーワンになった時、トヨタは燃料電池自動車ナンバーワンをモノにしてしまうでしょう。

燃料電池技術を牛耳れば、

かつてパソコンの世界でインテルのCPUがパソコンの頭脳としての機能を独占し、

マイクロソフトのWINDOWSがOSパソコンの血液としての機能を独占したように、

トヨタは車業界全体の主導権を握る。

 

燃料電池技術は住宅にも応用できるから不振続きのトヨタホームも悲願のシェアアップを望める。

トヨタ自動車の狙いは限りなく広く、

それも実用可能な夢ばかりなのだから羨ましくなっちゃうわね!」


「すると他の自動車メーカーには勝ち目はないと?」

そう食い下がる記者に向かって未来は身を乗り出して言う。

 

「さすがはお堅いトヨタさん、盤石の攻めだからもうあとは時間の問題、チェック・メイトよ 未来の車さん!」

 

レポート 未来の自動車

「未来の自動車」が授業のテーマになったので、インターネットでグルグルと未来の自動車のイメージを探している。

ちょっと難しい課題じゃない?

大体さ、自動車のことなんてあまり知らないのに、未来の自動車なんてどう書けばいいのか。


とりあえずハイブリッドカーが未来の自動車の最有力候補って書いておけば無難?

もしくは、ゼロエミッションの電気自動車こそが未来の自動車の到達形だって書いちゃえば合格?

 

よーく考えてみよう。

別に先生たちは君たちに自動車の技術的な問題解決を問いかけているわけではないよね。

むしろ、学生にしかできないようなアイディア、想像の飛躍を求めているんじゃないかな?

 

 

 


そうだ、未来の自動車の宿題回答は、思い切って君にしか思いつかない未来の自動車をぶつけてやろう!

ある男の子は「未来の自動車は、柔らかい素材なので事故っても人間を傷つけない」って書いたよ。

ある女の子は「未来の自動車は、毎日の気分でカラーもデザインも自由に変えられるの」って書いたよ。

 

そういうのは面白いアイディアだよね、

自動車会社のプロ・エンジニア/クリエイターたちからは決して出てこないもの。


ネットを彷徨って未来の自動車は見つかるかなぁ。

探している未来の自動車は、君の頭の中のガレージに停まっているのかもしれないね。


で、君はどうする?

まさか、「未来の自動車はブレーキとアクセルの踏み間違えがない構造」みたいな、

中途半端に自動車の機能をいじったレポートは書かないよね?

 

未来の車は空を飛んでいるから、タイヤを必要としていない。

空っていっても、そんなに高く飛んでいなくて、

リニアモーターカーのように、磁力を使って道路から数十センチだけ、浮いている。

運転する人には違和感なく、普通にタイヤありの車を操縦しているのと同じ。

牛車や人力車、水車以来使っていた車輪・タイヤ、そういう概念が外されているのが未来の車?

 

あなたらしく自由な発想で、未来の自動車をレポートしてみてよ。

 

昔の車

昔の車愛好家たちのファンクラブに入って久しいが、年々驚くことがある。

そもそも昔の車、という言葉の境界線がはっきりしていないのだが、

それでもクラウンやフェアレディZぐらいまでが昔の車だという暗黙知。

 

しかし、しかしだな、君!

この前に、若者が乗ってきたのは、トヨタ・プリウスの初代、97年末に発売された車。

 

わたしのような老人にとって、プリウス初代車なんて最近の車、現役の車、あるいは未来の車

まさかそれを昔の車と認識して、昔の車パーティーに乗りつけてくるなんて驚きでしかなかった。

 

ホンダ・フィットの初代や、レクサスに統合されたハリアーさえ、今や昔の車扱いなの?!

 

 

 

 

なんて大袈裟に驚いてみたが、子供の成長を考えれば、十年ひと昔。

だから十年前の車が昔の車というカテゴライズをされても、不思議のひとつもないのでした。


流れる時に沿って、昔の車も段々に若返りをしていくのも、矛盾ではない。

昔の車は、そろそろ「大昔の車」「中昔の車」「小昔の車」のジャンル分けされてもいい。


時の流れは水の流れの如く、いつでも留まるところをみせず、先へ、また先へと。

 

裾野が広い自動車産業

自動車メーカーとシマフクロウが一緒だって、

自動車産業と知床半島が一緒だって、

そう聞かされてすぐに納得できる人がいるはずもない。


自然界にアンブレラ種と呼ばれる存在がある。

トラ・ワシ・シマフクロといった、弱肉強食の頂点に君臨する種だ。

生態系の代表格として知られるアンブレラ種だが、

そのアンブレラ種の傘の下には、無数の動植物たちが存在している。

 

アンブレラ種はひとりでは生きていけない。

多種多様な生物がいてこそ、アンブレラ種が生存できる土壌が確保できる。

 

 

裾野が広い自動車産業2.jpg

 

 

自動車メーカーはどうかな。

彼らだってひとりで自動車一台を製造できるわけではない。

自動車産業は裾野の広い業種と言われる。

ひとつの車を完成させるには何万個という部品が必要で、

その部品製造を担うのは、数多い部品メーカーだ。

 

いいかな、知床半島の多様な生き物がいなくなったら、シマフクロウは生きることができない。

いいかな、自動車の部品メーカーがなくなったら、未来の車を作ることはできない。

 


シマフクロウも自動車メーカーも、その業界の頂点にいる存在に違いない。

しかし彼らアンブレラ種を支えているのは、その傘の下にいる多くの存在。

僕は思うんだ、アンブレラ種であるシマフクロウは、豊かな自然界の象徴ではあるが、

彼ら自身が何か決定的な役割を担っているわけではない。

 

自動車メーカーも日本の豊かなモノづくりの象徴的存在ではないか。

彼らの技術力・生産力・経営力も尊敬に値するものだろうが、

裾野にいる部品メーカーが生み出す巨大なパワーを結合しての自動車メーカー。

頂点に立つものは、そんな謙虚な心を持たないといけないね。

 

 

裾野が広い自動車産業1.jpg

 


身体が大きく、個体の少ないシマフクロウは、特別優れた能力を持った動物ではない。

昼間はひっそりと隠れ、夜間に小動物や川魚を採って暮らしている。

シマフクロウが自然界から搾取しているわけでも、崩壊させているわけでもない。

 

同様に、自動車メーカーは、自分たちの傘の下にいる存在によってこそ生かされている。

一度自分の周りの生態系を失ってしまうと、元に戻すためには

大変な時間と労力が必要になるから、共存共栄するしか未来がない。

 


アンブレラ種は謙虚に。

一度失ってしまった愛は、どうにも元に戻らないもの。

 

自動車メーカーは知床半島を大事にして、シマフクロウは自動車産業を大事にする。

いや、入れ違った。何かを書き損じた。

 



<ご紹介>私の最高品質ページ

  • 1.人生ベスト写真4枚 / 2.2017年写真ベスト / 3.インスタグラム





  • © 2006 - Ken Box